プロパンガスとは?都市ガスとの違いやメリット・デメリット、料金の目安を解説
ガスガス契約の検討や見直しにあたって、そもそもプロパンガスとはどのようなものなのか、都市ガスとはどう違うのか、疑問をお持ちの方もいるかもしれません。プロパンガスの基本的な特徴を押さえておくと、ガス契約の見直しに役立つでしょう。
この記事では、プロパンガスの特徴、都市ガスとの違い、料金の目安などを解説します。
そもそもプロパンガスとは?
まずはプロパンガスの基本から押さえていきましょう。プロパンガスとは、プロパン・ブタンなどを液化した液化石油ガス(LPガス)の一種です。
液化石油ガス(LPガス)としては、プロパンが主成分のプロパンガスの他に、ブタンを主成分とするブタンガスもありますが、家庭用のLPガスとしてはプロパンガスが使われています。
プロパンガスの性質・特徴としては、主に以下のような点が挙げられます。
- 空気より重い
- 臭いがつけられている
- ボンベで供給される
プロパンガスは空気より重いため、漏洩した際には下の方に滞留します。漏洩の際には下の方を換気することが必要です。
また、プロパンガスは、本来は無色無臭ですが、ガス漏れが発見できるように臭いがつけられています。臭いに気がついたらガス漏れの可能性があるため、注意が必要です。
各家庭へは、ガスボンベで届けられるため、屋外にボンベを設置して使用することになります。
プロパンガスと都市ガスの違いもチェック
家庭用のガスとしては、プロパンガスの他に東京や大阪をはじめとする都市部で供給のある「都市ガス」もあります。
プロパンガスと都市ガスの主な違いをまとめると、次のとおりです。
プロパンガス | 都市ガス | |
---|---|---|
原料 | プロパン・ブタンが主成分とする液化石油ガス | メタンを主成分とする液化天然ガス |
重さ | 空気より重い | 空気より軽い |
熱量 | 約24,000Kcal/m3 | 約11,000Kcal/m3 |
エリア | 全国的なエリア | 主に都市部 |
供給方法 | ガスボンベで液化されたまま供給 | ガス導管を通じて気体で供給 |
都市ガスの供給エリアは主に都市部が多いため、プロパンガスしか選択できない地域もあります。そのため、どちらを利用できるかは地域によっても偏りがあります。
以下でプロパンガスと都市ガスの違いを、詳しく見ていきましょう。
原料・性質の違い
プロパンガスはプロパンとブタンを含む液化石油ガス、都市ガスはメタンを主成分とする液化天然ガスです。どちらも原料の大半は海外から輸入されます。
気体の状態では、プロパンガスは空気より重く、都市ガスは空気より軽い性質があります。熱量はプロパンガスの方が同じ体積の燃焼で2倍以上大きく、例えば中華料理店で火力を求める場合などは、料金の高いプロパンガスが選ばれることもあります。
供給方法の違い
プロパンガスは液化されたままガスボンベで各家庭へ供給されます。一方、都市ガスは地下に張り巡らされたガス導管を通じて各家庭へ供給されます。
プロパンガスは、ガスボンベ供給のため自立稼働が可能であり、災害に強いエネルギーとされています。また軒下在庫でガスボンベが常備されている点も災害に強い理由です。
都市ガスもガス導管が地中にあり、台風や豪雨の影響を受けにくい点では災害に強いエネルギーとされています。ただし、供給のインフラが影響を受けると復旧に時間がかかる可能性があります。
料金の違い
ガス料金は、同じような使い方をした場合、プロパンガスの方が1.5~2倍ほど高くなると言われています。
料金の仕組みとしては、以前は都市ガスでは料金設定に一定の縛りがある総括原価方式が採用されていましたが、2017年からは自由化されています。一方、プロパンガスの料金は以前から自由料金制となっています。
プロパンガスのメリット・デメリット
プロパンガスのメリットをまとめると、次のような点が挙げられます。
- 全国的なエリアで利用できる
- 災害時に強い
- 発熱量が大きい
全国的なエリアで利用できること、発熱量が大きく火力が得やすいことなどは都市ガスと比較した時のメリットです。また、自立稼働が可能で、軒下在庫がある点で災害に強いエネルギーとされています。
一方で、プロパンガスのデメリットはやはり料金面です。前述のとおり都市ガスと比較すると、同じ使い方なら1.5~2倍ほど料金は高くなります。
プロパンガスの料金はいくらぐらい?
プロパンガスの料金の目安を見ていきましょう。定期調査に基づいた石油価格のデータを掲載している石油情報センターの2024年6月の確報によると、関東局でのプロパンガスの調査価格は次のとおりです。
基本料金 | 1,887円 | |
---|---|---|
ガス料金総額 (基本料金+従量料金) |
5m3 | 5,188円 |
10m3 | 8,475円 | |
20m3 | 14,818円 | |
50m3 | 32,726円 |
出典:石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報(偶数月調査)」
プロパンガスと都市ガスの料金の比較
例えば、プロパンガスで10m3を使用する時と同じ使い方(≒同じ熱量)を都市ガスの東京ガスで使用する場合、その料金の概算は以下の計算により3,900円となります。
都市ガスのガス使用量:10m3×24,000Kcal/m3÷11,000Kcal/m3=21.8m3 都市ガスでの料金:1,056円+130.46×21.8m3=3,900円
参考:東京ガス「ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)」
プロパンガスで10 m3を使用する時の料金8,475円と、都市ガスで同じ使い方をする時の料金の概算3,900円を比較すると、金額は2倍以上の差があります。
プロパンガスの料金体系
プロパンガスの料金体系として主に、二部料金制、三部料金制などがあります。二部料金制では設備使用料が基本料金に含まれていますが、三部料金制では別建てとなっています。
料金体系 | 料金の構成 |
---|---|
二部料金制 | 基本料金+従量料金 |
三部料金制 | 基本料金+従量料金+設備使用料 |
プロパンガスの料金が高いと感じる場合は、都市ガスを検討する方法もある
先述したとおり、プロパンガスは都市ガスに比べるとガス代が比較的高い傾向にあります。
都市ガスの供給があるエリアで、集合住宅や賃貸住宅ではなく戸建て住宅でプロパンガスを利用しているなら、切り替えも選択肢のひとつです。
切り替えの際には工事が必要となり工事費用が発生しますが、長期的に使用する場合には工事費用が回収でき、継続的にガス料金が安くなる可能性があります。
光熱費を見直すなら「auでんき」がおすすめ
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auでんきを契約すると「ガス for au」がおトクに利用できるほか、電気料金に応じたポイント還元があります。
auでんきとガスをまとめると毎月おトクに
ガスの契約を「ガス for au」に切り替えすれば、いつものガス料金がおトクになります。
「ガス for au」は、以下の4つのサービスです。関東、関西、中部、北海道エリアで対象の都市ガスから切り替えができます。
- 東電ガス for au
- 関電ガス for au
- 中電ガス for au
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auでんきと「ガス for au」をセットで利用すると、割引特典があり、おトクにガスを利用することが可能です。
毎月の請求は電気・ガスでひとつにまとまり※1、ガス料金も「auでんきアプリ」※2から確認が可能です。
- お客様のご契約状況によっては請求がまとまらない場合があります。
- でんきのご契約が無い場合は、auでんきアプリをご利用いただけません。
電気料金もシンプルでわかりやすい
auでんきの⼀般家庭向け料⾦プラン「でんきM」は、時間帯や曜日による単価の違いがなく、基本料金と毎月の使用量合計をもとに料金が決まるわかりやすい料金体系です。
また、市場価格によらない基本料金・最低料金が設定されているため、市場価格に連動して単価が変動する「市場連動型」と比較すると、電気料金が安定しやすい点も魅力です※。
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毎月の電気料金に応じてポイントがたまる
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8,000円未満 | 0.5%のポイント還元 |
---|---|
8,000円以上 | 1.0%のポイント還元 |
「例えば、月々の電気料金が13,000円/月※2の場合、「auでんきポイント割引」で年間1,560pontaポイントがたまります。月額ご利用料金のうち、基本料金(または最低料金)および電力量料金の合計額(税抜)が対象となります。
たまったポイントは1ポイント=1円相当でお買い物に利用することが可能です。
- 月額ご利用料金のうち、基本料金(または最低料金)および電力量料金の合計額(税抜)が対象となります。
- (全国または関西・九州エリア)基本料金(または最低料金)および電力量料金の合計額(税抜き)が対象となります。
(北海道・東北・東京・中部・北陸・中国・四国)地域の電力会社の重量電灯相当です。電気料金に含まれる燃料調整額の上限金額を廃止しております。
現在上限金額がある電力料金プランをご利用の場合、切り替えにより電気料金が高くなる場合があります。
まとめ
プロパンガスは、ガスボンベでプロパン・ブタンなどを含む液化石油ガスで、液体のままガスボンベで供給されます。
全国的に利用できる、発熱量が多い、災害に強いなどの特徴がある一方で、料金が都市ガスより高い傾向にある点がデメリットとなります。
ぜひプロパンガスの特徴を知って、ガスの利用や契約の検討に役立てていきましょう。