こちらのカップル、このイベントのためだけに栃木県の那須から「au SHINJUKU」にお越しいただきました。彼女の名は、あきさん。「クローゼットの中で10年ぐらい眠ってたケータイなんですけど、私が飼ってた『ムーン』のちっちゃい頃の写真があればいいなと思って」「ムーン」はゴールデンレトリバーで、あきさんに生きる力を与えてくれた大事なパートナー。高校に入学したものの、環境の変化からふさぎ込みがちだったといいます。そこで家族が巡り会わせてくれたそう。エサをやり、毛並みを整え、一緒にお散歩するうち、あきさんは少しずつ学校生活への意欲を取り戻していきました。そんなムーンは2年前、14歳で亡くなってしまいました。
今回、再起動したケータイから出てきたのは、いちばん見たかったムーンの子犬時代の写真。2〜3歳の頃のもので、一目見るなり「ちっちゃ〜い!」とあきさん。
全然「ちっちゃ〜」くないので、「本当に2〜3歳の時の写真ですか??」と聞くと、見せてくれたのは、使用中のスマホで撮った約10年後のムーンの姿。
なるほど納得。こちらと比べたら確かに「ちっちゃ〜い!」ちなみに一緒に写っているメガネの男性は、3〜4年前のヒロさん。そして、ヒロさんが持参したケータイも無事に再起動し、出てきた写真を見て懐かしそうな顔に。「14年前、栃木から初めて東京に出てきた時の写真だ……」なんの変哲もない町の風景でしたが、栃木から上京した初日に引っ越し先の吉祥寺のアパートを撮影したものでした。「ここでオレ、役者を目指してたんですよね」ほかにも上京2〜3年目までの写真がケータイに残っていて、そこには今の素朴なイメージからは想像できないような、茶髪とか女装したヒロさんの姿が!「誰にでもこういう若い時代はあるよね(笑)」とやさしく微笑むアキさんが印象的でした。
「ところで、なんで指のニオイ嗅いでるの?」(あきさん)
「少年っぽいポーズのつもりなんだけどな(笑)」(ヒロさん)